諸行無常日記

元京大生の社会人が書きたいことを適当に書いていきます。

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【独学】フランス語検定(仏検)準2級勉強法【合格体験記】

こんにちは。TsutayaPです。

この度、フランス語検定準2級(仏検)に合格しましたので、その詳細について書いていこうと思います。

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今後受験される方の手助けになれば幸いです。

長い文章になっていますが、勉強法だけ知りたい方は中盤の「実際の勉強」あたりをお読み頂ければと思います。

フランス語検定3級の勉強法記事はこちら。

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目次

 

概要

試験内容

一次試験と二次試験で構成されています。

詳細は以下の通りです。

【一次試験】

全部で100点です。

筆記試験:配点70点、試験時間75分での実施です。大半はマークシートですが、一部フランス語での記入が必要です。

書き取り試験:配点12点です。試験時間は、聞き取り試験と合わせて25分です。(当然ながら)フランス語での記入が必要です。
聞き取り試験:配点18点、試験時間15分での実施です。マークシートとフランス語での記入部分があります。

【二次試験】

30点分あります。面接方式で行われ、フランス語での音読が10点、フランス語での簡単な質疑応答が20点です。

 

もう一目見たら分かる通りですが、書き取り(ディクテーション)と面接が3級から増えています。

より使えるフランス語になっているかどうかが判定される試験です。

 

レベル

学習時間は300時間以上、第2外国語としては大学3年生終了時点くらいの力があれば合格できるらしいです。*1

学習時間にはそんなに違和感ないかなと思います。

全くフランス語を知らない人が受験するのには難しい気がします。

ひとまず3級に受かった人が3〜6ヶ月のんびり勉強してターゲットにする試験でしょうか。

ただ、準2級という立ち位置が極めて微妙です。3級よりめちゃくちゃすごいわけではないですが、それなりに勉強が必要。受けるか悩ましいですね。

とはいえ、いきなり2級を受ける自信がない方や、のんびり勉強をしていきたい方にはクッション・マイルストーン的な役割を果たしてくれると思います。

 

合格点

一次試験も二次試験も明確に定まった合格点はありませんが、大体同じ点数で推移しています。

【一次試験】

55~58点/100点が合格目安です。60点取れれば安泰だと思います。

書き取り・聞き取り試験がなかなかの難易度なので、単語や文法がいかに仕上がっていて、筆記試験で安定した力を発揮できるかがものを言いそうです。

ただ、必要な知識は3級とそれほど差はないので、どれだけ暗記・理解の精度が高まっているかがポイントと言えます。

合格率はほぼ60%なので、ちゃんと勉強している人は受かる試験と言えます。

むしろちゃんと勉強している人しか受けない試験とも言えそうです。笑

【二次試験】

18~19点/100点が合格目安です。21点取れれば安泰だと思います。

二次試験の合格率は80%以上はあるので、焦らずちゃんと受験できれば問題ないと思います。

…と言いながら、私は過去に英検の二次試験で不合格になった苦い思い出があります。笑

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前提条件

  • 大学(文学部)にて第二外国語としてフランス語を選択。
  • 大学卒業後は、特にフランス語に触れる機会なし。
  • 仏検準2級の受験5ヶ月前に3級合格

という感じで、私の体験談は大学などで少しフランス語をかじったことがある人に一番フィットしそうではあります。

英語も少し勉強していたので、フランス語も読解(リーディング)の素養はありましたが、それ以外の要素(リスニング、ライティング、スピーキング)に自信がありませんでした。

まあそんな人間でも合格できましたので、これから受験を考えている方も少し肩の力を抜いて考えて頂ければなと思います。

 

実際の勉強

私がどのように勉強した/しなかったを各項目に分けて書いていきたいと思います。

人によって力を入れるべきポイントは変わると思うので、そのポイントを決めるための参考材料にして頂ければと思います。

 

単語

単語は全ての基礎ですが、今回は3級分の貯金があったので、あまり時間はかけませんでした。

以前も使った「仏検3・4級必須単語集」の復習によって、単語力の回復をはかりました。

あとは準2級の問題を解く過程で分からなかった単語を覚えていけば、一旦は十分かなと思います。

 

受験当時は2級以上の受験も見据えていたので、「仏検 準1級・2級必須単語集」を購入はしましたが、時間にも追われて結局使うことはありませんでした。

ただ、フランス語力を強固にしたい方は、こちらの単語集も一読の上で準2級に望むのが良さそうです。

 

定型表現

私が一番最初に手をつけ、重視して勉強した分野です。

点数的には10点しかないですが、勉強しなければ点を取ることができなシビアな分野です。一方で、勉強しておけば確実に取れる分野でもあります。

その後の長文・会話文にも生きるので、時間をかけて損はないかと思います。

インプットに使用したのは仏検準2級スピード合格」です。ここにある多くの定型表現をとにかく頭に叩き込んでいきました。

 

加えて万全を期すために仏検対策準2級問題集」でも実戦演習を積みました。

ここまでやっておけば、当日も3〜4問/5問は正解できるかと思います。

定型表現の数が多いので、毎日の積み重ねが間違いなく物をいいます。

 

動詞

私はほとんど勉強しませんでした。

理由としては以下です。

  • 勉強時間に対する点数効率があまり高くないと感じた
  • 単に時間がなかった
  • 勘でもある程度答えられると踏んだ

むろん3級の貯金がない場合は、動詞の活用から復習しておくのが吉だとは思いますが、そうでない場合は多少後回しにしても問題ない、というのが私の持論です。笑

 

前置詞・代名詞

定型表現が1周したあたりで勉強を開始しました。

これも3級の試験範囲になっていたので、あまり力を入れなくても問題ないことが多いかと思います。

ただ「動詞」よりは、勉強しただけ点数の直結しそうなので、不安であればある程度時間を割くのはいいことかなと思います。

問題集の説明はあまり読まず、直接例題や章末問題をガンガン解いていきました。

 

長文読解(完成)・会話文完成

割と最初の方から勉強していた分野です。

点数配分もトータルでそこそこ(32点)あるので、時間をかける価値があるかと思います。

フランス語で書いてある文章に慣れるのと同時に、分からなかった単語を調べてインプットしていくことが重要になります。

この分野を常時8割取れる力がつけば得点源になるので、準2級の合格にかなり近づくと言えます。

 

書き取り・聞き取り試験

本来はもっと早く手をつけるべきな気がしますが、私は一番最後で手をつけました。

おかげで痛い目を見ましたが…。笑

まずは書き取り試験の問題で耳を慣らしていきます。

比較的平易なフランス語で、分かりやすく話してもらえるので、聞き取り試験の土台としても有効です。

最終的にフランス語で解答用紙に書かなければならないので、きちんとフランス語が聞き取れているか(一言一句もらしていないか)の確認にもなります。

この目処がある程度立ってきたら、今度は聞き取り試験の練習に移ります。

書き取り試験よりもスピードは早く、分量も多いので、メモの取り方を工夫するのが良いと思います。

フランス語でメモを取れるようになれば合格もかなり近いです。

 

 

二次試験

元々一次試験が終わってから対策する予定ではあったのですが、他の勉強の兼ね合いもあり、直前の急造突貫工事となりました。

やったことはシンプルで、問題集に載っている問題を見て、実際に声に出して話すことです。

ポイントとなるのは「音読」です。

10点分あるのですが、これは努力が裏切らないので、発音、リエゾン、数字の読み方なども含めて集中的に練習して損はないです。

ついで質疑応答部分も練習します。音読文章に関する問題は比較的簡単なので、優先的に練習すべきかと思います。

イラストに関する質疑は…慣れです。そもそもフランス語で何というか思い浮かばないことも多いと思いますが、問題の数をこなすことで少しはマシになります。

 

勉強期間

試験は11月中旬だったのですが、しっかり勉強を始めたのは10月中旬でした。

その前に応用情報技術者試験を受けていたためです。

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そのため、勉強期間としては1ヶ月ちょっとになります。

この1ヶ月間、特に直前1ヶ月はそこそこ詰めて勉強はしましたが、期間が短かったので、トータルでは50時間弱の勉強かと思います。

3級合格後の目安は100時間なので、少し短めだったかもしれません。

一つ合格の指標にして頂ければなと思います。

本来は準備時間を2ヶ月、できればもっと用意して、地道に丁寧に勉強していくのがベストとは思いますが…。笑

一部上述していますが、勉強順は以下の通りです。

(単語→)定型表現→長文・会話文→前置詞・代名詞→書き取り・聞き取り試験→二次試験

 

試験当日・結果

一次試験

今回受験地となったのは新潟県新潟市。11月の祝日を利用して、優雅に遠征受験を決めてきました。

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試験開始は10:00〜だったので、朝早起きして最後の詰めを行いました。

試験会場に行ってみると…受験者が10人弱いました。前回は4人しかいなかったことを考えると、かなりの進歩です。

ということで特に騒音に悩まされることもなく、快適な環境での受験でした。

試験時間は筆記試験だけで60分でしたが、ゆっくり解いても半分で終わってしまったので、残りはたっぷり見直しに時間を費やしました。*5

大きな問題はなく試験終了となりました。

その日中に解答が公表されたので、答え合わせをしてみました。

書き取り試験などの採点が微妙でしたが、何となく合格最低点は取れてそうだなと感じることができました。

 

二次試験

こちらは1月下旬の実施で、流石に東京で受験をしました。

一次試験と同様で朝10:00ごろ集合だったので、早起きして最後の詰めを実施。

当日は私立中高で受験してきました。

私の試験は日本人のマダムということで、比較的安心して受験することができました。

「落ち着け落ち着け」と自分に言い聞かせながら音読→質疑応答とクリアし、ものの5分で終了してしまいました。なんだか呆気ないですね。

 

得点結果

一次試験:77点(満点100点)

二次試験:23点(満点30点)

ということで、ある程度余裕を持って合格することができました!

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合格のメリット・今後

フランス語学習が3級より少し進んだなとは感じます。

ごくごく簡単なフランス語なら話せるので、ちょっとしてフランス旅行くらいなら流石に何とかなるでしょうか。

とはいえ、これだけでやはり就職の強みとするのは難しいです。*2

「趣味でフランス語をかじってまして…」くらいなら胸を張って言えるかなと思います。

 

今後については、一旦フランス語はお休みの予定です。2級はすぐには目指しません。

理由としては、勉強しても活用できる場所がなかなかないからです。仕事に生かすこともなく、旅行の予定もないので…。哲学書や小説でも読めればいいのですが、残念ながらそこまで高尚な趣味がありません。

時間があれば、フランス語のドラマでも見たいなと思っています。

そして、もし気が向くことがあれば、こういった学習経験を生かして仏検2級を目指そうかなと思います。

以前の記事では「私自身もせめて2級に合格するまでは、フランス語学習を続けようと思います。」とはっきり書いているので、それを覆すことになるのは少し悔しいです。笑

 

まとめ

  • 仏検準2級は合格率が6割弱あり、ただ3級合格が前提
  • 一次試験+二次試験からなる試験で、二次試験の合格率が高い
  • まずは定型表現、ついで長文の学習が鍵を握る
  • 残りについては問題集を軽く触れる程度でもOK
  • 書き取り試験に時間をかけるのは有効
  • 二次試験は1週間でもいいので対策が必要
  • ちゃんと時間をかけて勉強すれば、十分独学でクリア可能

 ということでまとまっているような、いないような記事になりましたが、他に数多ある合格体験談と見比べながら、いいところだけ参考にして頂ければと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

興味がある方は以下もぜひご覧ください。

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*1:ほとんどの大学で第2外国語って2回生で終わるような気はしますが。

*2:履歴書や資格の欄には堂々と書いてやりますが。笑