諸行無常日記

京大文学部卒の社会人が書きたいことだけを書いていきます。

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【エッセイ#4】Tokyo 2020の記憶【山西利和選手(競歩)】

こんにちは。TsutayaPです。

やるかやらないかはっきりしなかった「東京オリンピック2020」ですが、結果的にはあれよあれよという間に無観客で実施されました。

無論これに対して、特にその決定プロセスについて賛否はあるかと思いますが、純粋に大会そのものに目を向けると、片時も目を離せない素晴らしい大会になったかと思います。*1

ということで、せっかくなのでオリンピックネタで何か書いてみたいなと思います。

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興味がある方は以下もぜひご覧ください。

www.tsutaya-p.com

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目次

 

1. 競歩で金メダルに挑んだ「大本命」

東京オリンピックで、日本は27個の金メダルを獲得しました。

これは国別で見ると3番目で、上にはアメリカと中国がいるだけ。

日本の実績から見ても過去最高でした。

みなさんも思い思いの選手を応援されたことと思いますが、私が一番注目していたのは陸上男子20km競歩の山西利和選手でした。

www.jaaf.or.jp

なぜ応援していたかというと…一番距離が近いオリンピアンだったからです。

どのように距離が近かったかは後述します。

さて、この選手は2019年の世界選手権(@ドーハ)において20km競歩で日本人初の金メダルを獲得しました。

ゆえに下馬評も高く、1年延期された東京オリンピックでも大本命として挙げられていました。

国内においても、世界選手権以降はとにかく強さを発揮し、主要な大会では負けがありません。

とにかく、オリンピックで金メダルを獲得する。しかも納得のいくレース展開で、というところに集中されていたと想像します。

 

2. 高校時代から速かった

そんな山西選手は京都出身で、長岡第三中学校→堀川高校と進学されています。

勘がいい方はこの辺りで薄々お気づきかと思いますが…私自身が競歩をしていたこともあり、高校同士のお付き合いもあって、何度かお話をしたことがありました。*2

というか種目が被っていたので、お話のみに留まらず練習、あるいは実際の競技会でも顔を合わせていました。要は同じレースに出ていたわけです。

とは言ってもその実力には天と地ほどの差があり、同じレースでは私が周回遅れにされるのが当たり前。

一方私を周回遅れにする側であった山西選手は、高校2年時の全国IHで2位に入るとその後も結果を出し続け、高校3年時には世界ユース優勝並びに全国IH優勝という輝かしい実績も残されています。

特にこの頃は、ラスト600m(トラック1周半)で驚異的なスパートをかけることが多く、その勝ち方には惚れ惚れしていたのを覚えています。

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引用元:京都新聞

さてこれほどにもいい「お手本」が近くにいたわけで、私ももう少し真剣に取り組んでいれば結果も違っていたのかなと考えることもあります。笑

自分は大成しなくとも、こうした強い選手と同じグランドに立っていた思うとただただありがたみを感じます。

 

3. 「京大」という肩書き

さて、山西選手が通学されていた堀川高校は京都でも一番の公立進学校だったのですが、山西選手も努力の甲斐あって現役で京都大学工学部物理工学科へと進学されます。

一方の私は浪人しているので、学業の面でも敵いませんでした。笑

京都大学に進学後も順調に全国区での活躍を見せていましたが、卒業後には世界の舞台でも素晴らしい結果を残すようになりました。

「京大」というインパクトがあまりにも強かったこともあって、大学在学中は「京大生ウォーカー」として紹介されることがほとんど。

卒業後の今こそ素晴らしい実績もあって、控えめに「京大卒」と触れられるだけになりましたが…一選手よりも先に大学名が注目される環境には苦労もされたようです。*3

www.thats.pr.kyoto-u.ac.jp

以下は私の個人的な意見になりますが、京都に住んでいるのであれば、実家から通える国立大学である京都大学を視野に入れるのは、学費・下宿費といったお金の観点からも、人生の様々なキャリアの礎となる学業の観点からも自然なように感じます。

また、山西選手のように自分で自分を律することができ、考えるのが得意な選手にとっては、京都大学という環境がむしろあっていたようにも思います。

そして、「京大」という肩書きが明確に小さくなったのが、2019年の世界選手権(@ドーハ)での金メダルだったのです。

 

4. 次のオリンピックを想像する

 世界選手権での実績のある山西選手は、東京オリンピックでも他国の有力選手からその動きをマークされる「大本命」でした。

実際のレースは、中国の選手が飛び出す展開となりました。

ご本人談では、その際に追うのか追わないのかを迷い、少し対応に困ったようです。

結果的に飛び出した中国の選手は後退、17kmすぎに鬼のスパートをかけます。

高校時代の勝ちパターンを見ていた私は「これはいったか」と思いながら見ていましたが、ここは相手にうまく対応され、銅メダル獲得という結果でした。

金メダルはイタリアの選手、銀メダルは日本の池田選手でした。

ただ素直に応援する側だった私としては、銅メダルという結果そのものが嬉しい、しかも金メダルが見えるところだったのもすごい、というのが感想です。

高校時代に見ていた、あの強い山西選手を改めて思い出すようなレースでした。

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引用元:毎日新聞

ここからは想像も入りますが、金メダルが目標であった山西選手は今後のパリ五輪でのリベンジを見据えていらっしゃるのかなと思います。

また、競技面だけでなく、社会人としてのキャリア*4もしっかり描かれているのが印象的です。

彼のこれからの生き方を目に焼き付け、私自身もまた彼のように真っ直ぐ精進したいと思うばかりです。*5

そして、コロナが収まっていれば、パリ現地で金メダル獲得が見たいと思う一ファンなのでした。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

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*1:私自身は、オリンピックをテレビ観戦するためにステイホームを進んで実施していました。笑

*2:ちなみに陸上100mの桐生選手も京都の同じ世代の陸上選手でした。まさに生でレースを見ていました。笑

*3:「京大卒のレッテル」という表現にはやや違和感があります。笑

*4:現在は、愛知製鋼に所属されています。

*5:隙あれば自分語り…。笑